第25回板ガラスフォーラム開催
2023.06.16
板ガラス業界7団体[全国板硝子商工協同組合連合会、全国板硝子工事協同組合連合会、全国板硝子卸商業組合連合会、全日本鏡連合会、全国安全硝子工業会、全国複層硝子工業会、(一社)板硝子協会]は6月9日(金)、品川プリンスホテル アネックスタワー プリンスホール(東京都品川区)で「第25回板ガラスフォーラム」を共催した。
今年のテーマは「『カーボンニュートラルの実現とSDGs社会に貢献し存続する板ガラスへ』~変革の可能性とチャレンジ~」と題し、全国から約380人が参加し、コロナ前の盛況を取り戻した。
午後2時に始まったフォーラムは、主催者を代表して全硝連の宮代茂会長が参加者へのお礼と開会のあいさつ(要約)を、次のように述べた。
「今年は、3年振りに行動制限のないフォーラムを開催できること嬉しく思います。首都圏ではビルの建て替えや土地の大型開発などで活況が期待されていますが、一方で板ガラスをはじめとした建築資材の高騰や供給不足、働き方改革の推進や少子高齢化による人手不足など数多くの問題があります。しかしながら業界の追い風となる先進的窓リノベ事業など、補助事業があります。本日は、この補助事業を含めたカーボンニュートラル実現に向けた政策や、住宅・建築物の開口部などについて、各分野の皆さんからのご講演に加え、業界としての取組のプレゼンテーションを行うこととしております。有意義な時間になることを期待します」
次に、四半世紀を数える板ガラスフォーラムのこれまでの歩みが司会から披露された後、コミュニケーションセッションが始まった。
初めに主催者メッセージとして、今年一般社団法人に改組した板硝子協会の伊東弘之専務理事が「板ガラス産業のカーボンニュートラル2050達成に向けた取組み」についてプレゼンテーションを行った。
次いで、業界と密接な関係にある省庁の公演が行われた。経済産業省講演では、「板ガラス産業に期待するGXの取組み」をテーマに、製造産業局素材産業課の吉村一元課長が講演。環境省講演では、「カーボンニュートラルに向けた政策動向及び3省連携による住宅省エネ化支援」をテーマに、地球環境局地球温暖化対策室の松﨑裕司室長が講演。国土交通省講演は、「住宅分野のカーボンニュートラル化に向けた取組みについて」住宅局住宅生産課の松本潤朗企画専門官が講演した。
また、学界からの講演では、芝浦工業大学建築学部学部長の秋元孝之教授が、「脱炭素社会を担う住宅・建築物の開口部~ガラス産業のグレートリセット~」と題した講演を行い、講演終了後に一旦休憩に入った。
休憩後は、質疑・応答セッションに入り、会場で募集した質問票の内容について、登壇した識者にコメントを求めるほか、会場参加者にあらかじめ配布した3色の札を用いて、参加者の生の声を集めた。なお、登壇者は先に講演を行った芝浦工大の秋元教授、経産省の吉村課長、環境省の松﨑室長、国交省の松本企画専門官、板硝子協会の伊東専務理事。さらに全国卸の田中廣会長と全硝連の大村宗一郎副会長も登壇し、ファシリテーターの質問に対し、それぞれの立場からコメントを述べた。
質疑・応答セッション終了後の午後5時10分からは、隣室で合同懇親パーティーが行われ、来賓の経産省製造産業局大臣官房審議官の橋本真吾氏が来賓を代表して「2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、本年2月には基本方針が閣議決定され、方向性を取りまとめ、先日GX推進法案が成立しました。戦略の策定と実行、GX移行債の発行、成長志向型カーボンプライシングの導入、GX推進機構の設立などが進められます。また、ロシアのウクライナ侵攻に関連するエネルギー市場の混乱などもありましたので、電力の安定供給を図るためのGX脱炭素電源法案も成立しました。この様な状況下で、板ガラス製品はCo2排出削減の貢献が大きい工業製品であると思っております。建築物における二重窓であったり、調光機能を持った車両用サンルーフ、太陽光発電機能を持たせたガラスによる創エネなどガラスのイノベーションに期待が持てると感じています。また、製造プロセスにおける非化石燃料への置き換えへの取組も進んでおります。原材料の安定確保には、使用済みガラスの再利用が新たな課題であると思っております。その仕組みづくりは、現状ではなかなか大変な作業と思っておりますが、皆様方のご協力を得て、進めて頂きたいと思っております」とあいさつし、懇親会に花を添えた。
乾杯では、板硝子協会の島村琢也会長が、来賓に謝意を述べた上で、「本日ご参加いただいた皆さんの人数は、コロナの前のレベルに戻ったようです。こうして直接お顔を合わせて、親しく交流させていただけることを、何年か振りの喜びと感じております」とあいさつして乾杯の発声を行った。
懇親会会場には、各地から集まった関係者は、思い思いのテーブルで旧交を温め、情報交換を行うなど和やかな雰囲気に包まれていた。
宴もたけなわとなったところで、全国卸の田中会長が「本気で2050カーボンニュートラルを進めると、今ある仕事以上の事をやって行かないと、間に合いません。我々の業界が自ら社会貢献をしなければなりません」と業界の先行きを語り、「ガラス産業は成長産業である」と中締めのあいさつをして、6時30分に閉会した。
今年のテーマは「『カーボンニュートラルの実現とSDGs社会に貢献し存続する板ガラスへ』~変革の可能性とチャレンジ~」と題し、全国から約380人が参加し、コロナ前の盛況を取り戻した。
午後2時に始まったフォーラムは、主催者を代表して全硝連の宮代茂会長が参加者へのお礼と開会のあいさつ(要約)を、次のように述べた。
「今年は、3年振りに行動制限のないフォーラムを開催できること嬉しく思います。首都圏ではビルの建て替えや土地の大型開発などで活況が期待されていますが、一方で板ガラスをはじめとした建築資材の高騰や供給不足、働き方改革の推進や少子高齢化による人手不足など数多くの問題があります。しかしながら業界の追い風となる先進的窓リノベ事業など、補助事業があります。本日は、この補助事業を含めたカーボンニュートラル実現に向けた政策や、住宅・建築物の開口部などについて、各分野の皆さんからのご講演に加え、業界としての取組のプレゼンテーションを行うこととしております。有意義な時間になることを期待します」
次に、四半世紀を数える板ガラスフォーラムのこれまでの歩みが司会から披露された後、コミュニケーションセッションが始まった。
初めに主催者メッセージとして、今年一般社団法人に改組した板硝子協会の伊東弘之専務理事が「板ガラス産業のカーボンニュートラル2050達成に向けた取組み」についてプレゼンテーションを行った。
次いで、業界と密接な関係にある省庁の公演が行われた。経済産業省講演では、「板ガラス産業に期待するGXの取組み」をテーマに、製造産業局素材産業課の吉村一元課長が講演。環境省講演では、「カーボンニュートラルに向けた政策動向及び3省連携による住宅省エネ化支援」をテーマに、地球環境局地球温暖化対策室の松﨑裕司室長が講演。国土交通省講演は、「住宅分野のカーボンニュートラル化に向けた取組みについて」住宅局住宅生産課の松本潤朗企画専門官が講演した。
また、学界からの講演では、芝浦工業大学建築学部学部長の秋元孝之教授が、「脱炭素社会を担う住宅・建築物の開口部~ガラス産業のグレートリセット~」と題した講演を行い、講演終了後に一旦休憩に入った。
休憩後は、質疑・応答セッションに入り、会場で募集した質問票の内容について、登壇した識者にコメントを求めるほか、会場参加者にあらかじめ配布した3色の札を用いて、参加者の生の声を集めた。なお、登壇者は先に講演を行った芝浦工大の秋元教授、経産省の吉村課長、環境省の松﨑室長、国交省の松本企画専門官、板硝子協会の伊東専務理事。さらに全国卸の田中廣会長と全硝連の大村宗一郎副会長も登壇し、ファシリテーターの質問に対し、それぞれの立場からコメントを述べた。
質疑・応答セッション終了後の午後5時10分からは、隣室で合同懇親パーティーが行われ、来賓の経産省製造産業局大臣官房審議官の橋本真吾氏が来賓を代表して「2050年のカーボンニュートラル達成に向けて、本年2月には基本方針が閣議決定され、方向性を取りまとめ、先日GX推進法案が成立しました。戦略の策定と実行、GX移行債の発行、成長志向型カーボンプライシングの導入、GX推進機構の設立などが進められます。また、ロシアのウクライナ侵攻に関連するエネルギー市場の混乱などもありましたので、電力の安定供給を図るためのGX脱炭素電源法案も成立しました。この様な状況下で、板ガラス製品はCo2排出削減の貢献が大きい工業製品であると思っております。建築物における二重窓であったり、調光機能を持った車両用サンルーフ、太陽光発電機能を持たせたガラスによる創エネなどガラスのイノベーションに期待が持てると感じています。また、製造プロセスにおける非化石燃料への置き換えへの取組も進んでおります。原材料の安定確保には、使用済みガラスの再利用が新たな課題であると思っております。その仕組みづくりは、現状ではなかなか大変な作業と思っておりますが、皆様方のご協力を得て、進めて頂きたいと思っております」とあいさつし、懇親会に花を添えた。
乾杯では、板硝子協会の島村琢也会長が、来賓に謝意を述べた上で、「本日ご参加いただいた皆さんの人数は、コロナの前のレベルに戻ったようです。こうして直接お顔を合わせて、親しく交流させていただけることを、何年か振りの喜びと感じております」とあいさつして乾杯の発声を行った。
懇親会会場には、各地から集まった関係者は、思い思いのテーブルで旧交を温め、情報交換を行うなど和やかな雰囲気に包まれていた。
宴もたけなわとなったところで、全国卸の田中会長が「本気で2050カーボンニュートラルを進めると、今ある仕事以上の事をやって行かないと、間に合いません。我々の業界が自ら社会貢献をしなければなりません」と業界の先行きを語り、「ガラス産業は成長産業である」と中締めのあいさつをして、6時30分に閉会した。