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関東板硝子工事協同組合 賀詞交歓会

2025.01.27

挨拶する田中理事長
祝辞を述べる羽深氏
関東卸の田中廣氏
乾杯する齋藤氏
中締めする小倉氏
 関東板硝子工事協同組合(田中敏也理事長)は1月15日(水)午後5時から、東京都墨田区横綱の第一ホテル両国25階アジュールの間において令和7年新年賀詞交歓会を開催した。組合員、来賓など約100人が参加し立食形式で歓談した。
 新年会は滝澤昌紀専務理事の開会の辞で開宴。田中理事長は冒頭、「組合活動の継続が苦慮される世の中にあって、我々がかくも盛大な新年会を開けることは誠に喜ばしこと」と挨拶した。
 田中氏は業界の動向に関し、「2024年の企業倒産は建設関連を含め増加した。資材や労務費の高騰を転嫁できずに倒産に至ったケースが多いようだ。板ガラス工事業界でも2023年、2024年と続けてガラス材料の値上げがあった。皆さんは客先との交渉に大変苦労されたと思う。私もその一人。最終的に決着がついていない大型物件もまだ残っているが、材料値上げに関しては、ほぼ浸透してきた。肌感覚としても持っている。これも組合員がたゆまず努力した結果だと思う」と述べた。
 当面の課題については物流問題を挙げ、「配送費の値上げは材料費値上げ以上に客先に理解されにくい。板ガラス業界では物流ガイドラインを作成し、内外に発信していくと聞いている。これを有効活用し、確実に価格に転嫁していきたいと思っている」と指摘。一方、政府が掲げる中小企業の賃上げや労務費のアップについては「社会的気運を味方につけて粘り強く交渉しガラス価格の継続的な高騰につなげていきたい」との姿勢を示した。
 田中氏は挨拶の最後に「バブル以降、我々には『請け負け体質』が染み付いてしまった。蛇のように脱皮し、知識やノウハウといった付加価値を安売りすることなく、正当な対価を受け取っていくような業界にしたいと思う。請け負けからの脱皮を今年の目標に掲げ、活動していく所存だ」とアピールした。
 来賓紹介の後、AGCグラスプロダクツ㈱営業本部ガラスソリューション部長・羽深道雄氏と関東甲信越板硝子卸商業組合理事長・田中廣氏の2氏が代表して祝辞を述べた。羽深氏は「昨年、工事組合と板硝子協会の間で課題共有にコミュニケーションを開始したという。業界の連携は必ず有意義なものとなると信じている」と述べた。
 卸組合の田中氏は「ここ数年、『いいものを、いい仕事をして、高く売って、みんなの賃金を上げる』といった普通の商売の姿に戻ろうという動きが進行している。そうした中、建設業法が改正され、職人の賃金を上げろというのが国策になっている。建設需要は耐震強化、環境、都市再開発とずっと続く。一人でも脱落しては駄目だ。是非、踏ん張って着実な値上げをし、職人の確保と育成に注力していただきたい」と述べた。
 住宅分野などに向けた国の大型補助金については「担当省から業界のPRが足りないと叱られた。補助金の普及活動をよろしくお願いしたい」を訴えた。
 日本板硝子ビルディングプロダクツ㈱執行役員東京支店長・齋藤淳氏は「良い業界に向けて歩いて行こう」と呼びかけ乾杯の音頭を取った。セントラル硝子販売㈱東日本営業本部特約店部長・小倉健氏による中締めで散会した。

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