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板硝子協会 合同委員会を開催

2023.04.03

清水会長
 板硝子協会(清水正会長)は、3月24日(金)午後1時30分~午後3時まで、2023年板硝子協会合同委員会をオンラインで開催した。各員会の活動実績や来年度の活動計画が発表され、発表終了後には、来賓の経済産業省製造産業局素材産業課の吉村一元課長が挨拶と講評を行った。
 会冒頭の清水会長の挨拶(要約)は、次の通り。
 「我々の日常生活の中における省エネ対策は待った無しの状況です。日本においては、2050年カーボンニュートラルが宣言され2013年度比45%削減の目標が掲げられております。当協会は脱炭素社会実現に貢献するべく、省エネと健康、環境に配慮した建築物づくりに寄与できる高性能エコガラスの普及促進に努めております。また、板硝子製造時に発生するCo2排出の算定方法や使用するガラスの種類の違いによるCo2削減効果の比較検討を行っています。これらの結果と合わせてZEHやZEB、LCC住宅といった高い省エネ性能が要求される建築物に対し、高性能Low‐Eガラス、エコガラスSの普及拡大・促進を図ってまいります。政府からは、省エネに関する減税や補助金などの公的支援を実施して頂いております。経済産業省、国土交通省、環境省の3省が連携し、3つの補助事業を過去にない規模で創設して頂きました。特に開口部においてはZEHレベルなど高い基準が設定されており、エコガラスの普及が進むものと期待しております。また、省エネと防災・安全を同時に満たす、防災安全合わせガラス仕様の普及促進にも努めている所です。2022年は国際ガラス年として世界中で講演会などが開催されました。当協会も11月に『建築ガラス記念講演会』を実施し、盛況なものとなりました。最後になりますが、当協会は4月より新たに『一般社団法人板硝子協会』として、島村(琢哉)会長の下で活動を開始します。新しい板硝子協会が社会と業界に役立つ存在になれるよう、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」
 続いて行われた各委員会からの発表では、①建築委員会(安藤伸介委員長/AGC㈱建築ガラスアジアカンパニー日本事業本部長)、②輸送機材委員会(丸山徹委員長/日本板硝子㈱Auto OE事業部門品質保証部日本アジア統括部長)、③規格委員会(徳島傳三委員長/セントラル硝子㈱常務執行役員)、④環境・技術委員会(諸橋利行委員長/日本板硝子㈱建築ガラス事業部門アジア事業部素板製造部長)、⑤税制委員会(宮内徹委員長/セントラル硝子㈱代表取締役専務執行役員)⑥資源エネルギー委員会(岩倉清梧委員長/AGC㈱ 執行役員資材・物流部長)が、それぞれ現状と問題点、今後に向けた課題などを報告した。
 各委員会の発表終了後には、来賓を代表して経済産業省の吉村課長が、「今後感染症対策も緩和され、ものの流れなども回復していくかと思っています。他方で、ロシアのウクライナ侵攻やカーボンニュートラル対応などもあって、資源価格の高騰が続いております。そうした中で経済産業省としても、カーボンニュートラルをしっかりと実現しつつ、資源の循環なども進めながら、産業の競争力をしっかりと確保していく、覚悟を決めて進めていこうと取り組んでおります。業界の方とも足並みをそろえて取り組みを進めようと思っております。ガラスは社会に欠かせない素材です。使用済み燃料の最終処分の際にガラス固化体に閉じ込め、地中深く埋めることで安全を守るという使い方や、半導体の材料であるフッ素化合物の代替物質として、強度の面を強化すればガラスが使えるのではないかとの論議も上がっています。社会無くてはならない大事な物質だと思っております」と挨拶した。また、各委員会の発表に対しては、一つ一つ対寧に講評を述べた。
 最後に、板硝子協会の伊東弘之専務理事が、「今回の合同委員会をもって、板硝子協会の2022年度の活動の締めくくりとなりました。今回の合同委員会はもう一つ、違う意味を持っておりまして、76年間活動してまいりました任意団体としての板硝子協会の最後の合同委員会でした。この度、時代の要請に適合し、より公益性や運営の透明性が担保される一般社団法人へと改組されることとなりました。76年間の活動を支えて頂きました幾多の先輩諸氏、関係者の方々に感謝を申し上げるとともに、新生板硝子協会においても、皆様のご支援とご協力を賜りたく存じます」と、閉会の挨拶と参加者への謝意を述べて、合同委員会は閉会した。

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