25年度合同委員会 各委員会が活動内容と計画を発表
2026.02.02
(一社)板硝子協会(森重樹会長)は1月23日、東京都千代田区の如水会館で2025年度合同委員会を開催した。会議は対面とオンラインを併用したハイブリッドの開催で対面での開催は6年ぶりとなる。会場には森会長、島村琢哉副会長、川瀬将昭副会長を始めとした主要メンバー56名、さらに経済産業省製造産業局素材産業課の綿引隆夫課長補佐らの来賓も出席し、カーボンニュートラルに向けた具体的数値目標の共有や、物流問題、新たな外国人材受入制度への対応など、重要な課題について各委員長から報告が行われた。
冒頭、森会長は昨年12月に発表した「リサイクルファーストビジョン2025」に言及。「リサイクルの推進は大変重い課題で労力もいるが、遅れることなく不退転の決意で取り組む」と述べた。さらに「住宅・建築物の分野では安全・快適・省エネに寄与するガラス製品の普及、自動車ガラス分野では輸出入の円滑化に資する国際基準の整備と基準への調和を進める」と挨拶した。
続いて各委員長から発表として①建築委員会(安藤伸介委員長/AGC㈱建築ガラスアジアカンパニー日本事業本部事業本部長)②輸送機材委員会(丸山徹委員長/日本板硝子㈱Auto事業部門品質保証部部長)③規格委員会(松浦克彦委員長/セントラル硝子プロダクツ㈱品質保証部部長)④環境・技術委員会(水谷亮一委員長/日本板硝子㈱建築ガラス事業部門アジア事業部素板製造部部長)⑤税制・政策委員会(岡村真一委員長/セントラル硝子プロダクツ㈱専務取締役)⑥資源エネルギー物流委員会(曽根純也委員長/AGC㈱建築ガラスアジアカンパニー日本事業本部調達・ロジスティクス部長)⑦サステナビリティ特別委員会(伊東弘之事務局長/(一社)板硝子協会特任理事)が登壇し、各委員会で取り組みを進めている現状と問題点、また今後に向けた課題を報告した。また会場からは発表に際して質疑応答が行われ、闊達な意見交換が行われた。
各委員長からの発表後、経済産業省の綿引課長補佐が登壇し、「板ガラスは私たちの生活に欠かすことのできない素材」と明言した上で「気候変動への対応は待った無し。4月には年間10万トン以上のCO2を排出るする企業に対して排出量取引制度への参加を義務付ける改正GX推進法、資源循環の一層の強化を求める資源有効利用促進法が施工される。板硝子業界では製造工程における燃料転換やパレットの共同回収による物流の効率化、解体建物や廃自動車、太陽光パネル由来のガラスの再資源化など、多様なCO2削減の取り組みが進められ、実用化に向けたリサイクル実証の件数も年々増加している。既に発表され、大きな注目を集めている板硝子リサイクルビジョンの目標達成に向けても、引き続き応援する。また、育成就労制度への移行に伴う労働力不足が生じないよう、しっかり支援したい」と語り、エールを贈った。
最後に同協会の深川祐一専務理事は出席者への謝意を述べ、さらに「サステナビリティ、育成就労、排出量取引など活動の幅は大きく広がっている。今年はこれらを具現化する年であり、総力を挙げて取り組む」と挨拶して締めくくった。
各委員会・委員長の発表は次の通り。
建築委員会(安藤伸介委員長/AGC㈱建築ガラスアジアカンパニー日本事業本部事業本部長)
主要な活動として、合わせガラスの「防災・防犯グレード制」と新ロゴの導入やBL‐bs認定の取得による信頼性向上、既存マンションの断熱改修、文部科学省の交付金を活用した公立学校体育館への普及活動。「ホールライフカーボン算定ツール」のウェブ公開を報告。2026年の取り組みとして新グレードの社会実装と認知拡大の強化や避難所となる公共建築物への防災防犯ガラスの導入、非住宅分野向け冊子「ビルと複層ガラス」を活用したウェルビーイング観点での普及。トリプルガラスの耐風圧設計基準の整備など、高断熱化への技術支援。
輸送機材委員会(丸山徹委員長/日本板硝子㈱Auto事業部門品質保証部部長)
主要な活動として国際基準であるUN規則の調和に向けたASEAN諸国への採択支援、自動車の燃費向上に寄与する「オフサイクルクレジット」導入に向けた遮熱データの提供、歩行者保護を目的とした「ヘッドインパクタ試験」改定への対応を報告。2026年の取り組みとして、6月に予定しているJIS R 3212(自動車用安全ガラス試験方法)の改正発行、自動車ガラスリサイクルの検討とカーボンニュートラルへの対応に継続して取り組む。
規格委員会(松浦克彦委員長/セントラル硝子プロダクツ㈱品質保証部部長)
国内の標準化活動は2025年度には建築用ガラスの振り子衝撃試験方法(JIS R 3110)、複層ガラス(JISR 3209)、鏡材(JIS R 3220)などについて改正を進めている。またISO(国際標準化機構)の国内審議団体として真空ガラスなどの国際規格化、ロンドン総会等の国際会議へ参加して議論をリードしたことを報告。2026年の取り組みとして、引き続き各種のJIS・ISO規格の制定と改廃への対応し、JISでは光学膜付きガラス(JIS R 3221)、耐熱強化ガラス(JIS R 3223)の改正を進めるほか、建材一体型太陽光発電などについてISO/IEC統合規格開発に参画。(次号に続く)



